顎関節症
- マウスピース装着初期の違和感や不快感
マウスピースを使い始めた当初は、お口の中に異物が入るため、話しづらさや違和感、唾液が多く出るといった症状が出ることがあります。多くは数日から数週間で自然に慣れていきます。 - 一時的な噛み合わせの変化
マウスピースを使用することで、あごの筋肉がリラックスし、あごが本来の正しい位置に戻ろうとします。その際、一時的に「これまでと噛み合わせの位置が変わった」「マウスピースを外したときにどこで噛めばいいか一瞬迷う」といった感覚が生じることがあります。これは治療のプロセスにおいて起こり得る変化ですので、定期検診で適切に微調整を行います。 - 超音波治療後の軽微なだるさ
超短波の温熱効果により、施術後にあごの周りが一時的にポカポカとしたり、軽いだるさを感じたりすることがありますが、血行が良くなっている証拠であり、時間の経過とともに落ち着きます。 - すべての症例がマウスピースだけで完治するわけではありません
顎関節症の原因にはストレスや日常生活の癖(頬杖など)が深く関わっているため、医療機関での治療と並行して、ご自身での生活習慣の改善(行動変容)へのご協力が不可欠です。また、関節の変形が著しい重度な症例などの場合は、専門の大学病院の口腔外科へご紹介させていただく場合もございます。 - Q. あごがカクカク鳴るのですが、痛みがなければ放っておいても大丈夫ですか?
- A. 痛みや口の開きにくさがなければ、すぐに治療が必要ないケースも多いですが、一度検査を受けることをおすすめします。
あごが鳴る音(関節雑音)は、あごの関節の中にある「関節円板」というクッションが本来の位置からズレて、骨と擦れることで起こります。
現在、痛みや「口が大きく開かない」といった日常生活への支障がなければ、急いで大がかりな治療を始める必要はありません。
ただし、無意識のうちにあごに負担をかける癖を続けていると、ある日突然、強い痛みが出たり口が開かなくなったり(クローズド・ロックという状態)することがあります。
悪化を防ぐためのアドバイスや現状の確認のためにも、一度お口のバランスを診せていただくのが安心です。 - Q. あごの痛みが気になるのですが、病院は何科を受診すれば良いですか?
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A. 顎関節症は、お口と噛み合わせの専門家である「歯科医院」を受診してください。
「あごの骨や関節の痛みだから整形外科かな?」と迷われる方が非常に多いのですが、顎関節症の主な原因には「噛み合わせ」や「歯ぎしり・食いしばり」といった、お口の中の要素が深く関わっています。
そのため、お口全体のバランスや噛み合わせを総合的に診断できる歯科医院(または歯科口腔外科)が専門の窓口となります。
当院ではあごの関節だけでなく、歯や筋肉の状態、日々の生活習慣まで含めて丁寧に診査・診断いたします。 - Q. 治療にはどのくらいの期間(通院回数)がかかりますか?
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A. 症状の程度や原因によりますが、マウスピースと超音波治療(理学療法)の場合、おおむね2ヶ月〜3ヶ月程度が最初の目安です。
初期の急な痛みであれば、マウスピースの装着や数回の超音波治療で比較的早く症状が和らぐこともあります。
慢性的な症状の場合は、まずマウスピースをお口に合わせて調整し、並行してあごの周りの筋肉の緊張をほぐす超音波治療を週に3回程度受けていただくことで、少しずつあごの動きをスムーズにしていきます。
あごの関節や筋肉の環境が落ち着くまでには一定の期間が必要ですので、焦らず定期管理を続けながら、お体に無理のないペースで進めてまいります。 - Q. 自分でできる顎関節症のセルフチェック方法はありますか?
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A. 「口の開き具合」と「痛みの有無」で、ある程度の目安を確かめることができます。
以下のような状態が見られる場合は、顎関節症の可能性が高いため、一度ご相談ください。
指のチェック:
人差し指・中指・薬指の3本を縦に並べて、無理なく口の中に入りますか?(スムーズに入らない、または途中で引っかかる場合は開口障害の恐れがあります)
痛みのチェック:
耳の穴のすぐ手前(あごの付け根)を指で軽く押さえながら口を開け閉めしたとき、痛みや左右のズレ、ガクッという大きな衝撃を感じますか?
食べ物のチェック:
硬いものを噛んだときに、あごの関節や頬の筋肉が痛んだり、だるくなったりしませんか? - Q. 夜間の「歯ぎしり」や「食いしばり」は、顎関節症と関係がありますか?
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A. はい、非常に深い関係があります。
これらはあごの関節を痛める最大の要因の一つです。
人間が起きているときにグッと噛み締める力に比べ、就寝中の無意識な歯ぎしりや食いしばりは、体重の数倍に匹敵するほどの強大な力がかかっていると言われています。
この過度な負担が毎晩のようにあごの関節や周りの筋肉にかかり続けることで、関節が炎症を起こし、顎関節症を発症・悪化させてしまいます。
当院では、夜間の負担からあごを守るための専用のマウスピース(スプリント)を作製し、あごへの衝撃を和らげる治療を大切にしています。 - Q. 自宅でできる対策や、生活の中で気をつけるべきことはありますか?
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A. 日常生活の中で「あごに負担をかける癖」を意識して減らしていくことが大変効果的です。
医療機関での治療と並行して、ご自身で以下のようなポイントを意識していただくと、症状の緩和や予防につながります。
TCH(歯列接触癖)の意識:
何かに集中しているとき、無意識に上の歯と下の歯を接触させていませんか?
(本来、リラックスしているときは上下の歯の間にわずかな隙間があります)。気づいたら歯を離し、肩の力を抜くように意識してください。
姿勢の改善:
長時間のパソコン・スマホ操作によるうつむき姿勢や、頬杖(ほおづえ)、うつ伏せ寝はあごのバランスを歪める原因になります。
食事の工夫:
あごが痛むときは、硬いもの(フランスパン、するめ、大きなお肉など)は避け、少し細かく刻むなどしてあごへの負担を減らしましょう。
あごの痛みや違和感を我慢していませんか?
「朝起きたら、あごの付け根が痛くて口が開きにくい」
「食事をするときに、あごの関節がカクカク、ジャリジャリと鳴る」
「固いものを噛むとあごが痛む、だるくなる」
日常生活の中で、このようなお口周りの違和感や痛みに悩まされてはいませんか?
実は、こうしたあごの関節やその周りの筋肉の不調は「顎関節症(がくかんせつしょう)」という病気の代表的な症状です。
顎関節症は、決して珍しい病気ではありません。
学校や職場、ご家庭でのストレス、無意識のうちに行っている日々のちょっとした癖などが積み重なることで、若い方からご年配の方まで誰にでも起こる可能性があります。
当院では、患者さまが抱えるあごの苦しみにじっくりと耳を傾け、原因を一つひとつ紐解きながら、お体に負担の少ない治療から丁寧に進めてまいります。
顎関節症の代表的な3大症状
あごの関節や筋肉が痛む(関節痛・筋肉痛)
口を開け閉めするときや、食べ物を噛むときに、耳の前あたり(顎関節)や頬の筋肉、こめかみあたりに痛みを感じます。
口を大きく開けられない(開口障害)
正常な人であれば、縦に指が3本分(約40ミリ以上)スムーズに入ります。
それよりも口が開かない、あるいは開けようとすると引っかかるような引っかかり感がある場合は、関節の中のクッション(関節円板)がズレている可能性があります。
あごを動かすと音が鳴る(関節雑音)
口を開閉するときに「カクカク」「パキッ」と音が鳴ったり、症状が進行すると「ジャリジャリ」「ミシミシ」といったきしむような音が聞こえたりします。
なぜ起こる?顎関節症の複雑な原因
昔は「噛み合わせの悪さだけが原因」と考えられていた時代もありましたが、現在の歯科医療において、顎関節症は「複数の原因が積み重なり、その方の耐久力を超えたときに発症する」と考えられています。
主な要因としては、以下のようなものが挙げられます。
日々の習癖(生活習慣・癖)
無意識のうちに上下の歯を接触させてしまう癖(TCH:歯列接触癖)や、就寝中の歯ぎしり・食いしばり、頬杖をつく癖、うつ伏せ寝、片側の歯ばかりで噛む癖など。
精神的なストレス
仕事や人間関係のストレス、不安などがあると、無意識に筋肉が緊張し、あごへの強い食いしばりを引き起こしやすくなります。
噛み合わせの不調
抜けた歯をそのままにしていたり、新しく入れた被せ物の高さが微妙に合っていなかったりすることで、左右のあごのバランスが崩れることがあります。
あごの関節・筋肉の弱さ
生まれ持った骨格や、靭帯・筋肉の強さの個人差。
当院では、ただあごを診るだけでなく、日常生活の中にどんな原因が隠れているかを患者さまと一緒に対話を通じて見つけ出していきます。
当院の顎関節症治療:お体に無理のないアプローチから始めます
顎関節症の治療は、初期の段階からあごを大きく削ったり手術をしたりするのではなく、お体に優しく、痛みの少ない治療(保存的療法・理学療法)から段階を追って進めるのが基本です。
当院では以下の治療を取り入れています。
マウスピース治療(スプリント療法)
患者さま専用の透明なマウスピース(スプリント)を作製し、主に就寝時に装着していただく治療法です。
マウスピースを挟むことで、夜間の無意識な歯ぎしりや食いしばりによってあごの関節にかかる強大な圧力を分散・軽減させます。
また、あごの関節の位置を正しい場所へと優しく誘導し、周囲の筋肉の緊張を和らげる効果もあります。
お口に合わせて精密に作製するため、違和感も比較的少なく始めていただけます。
超音波治療器(超短波を用いた理学療法)
当院では、あごの周りの硬くなった筋肉の緊張をほぐすために、医療用の「超音波(超短波)治療器」を導入しています。
温熱効果と微細な振動を伴う超短波をあごの関節や筋肉に当てることで、深部の血流を改善し、滞った痛みの物質を流して筋肉のしこりを和らげます。
この理学療法的なアプローチは、「週に3回程度」定期的に通って当てていただくことで、より持続的な痛みの緩和と口の開けやすさを実感しやすくなります。
通院のスケジュールは患者さまのご都合に配慮しながらご相談して決めてまいります。
必要に応じた「咬合(噛み合わせ)治療」や「矯正治療」
マウスピースや理学療法によって、あごの関節の炎症が落ち着き、筋肉の緊張が取れて「あごの本来の正しい位置」が定まった段階で、もし全体の噛み合わせのバランスが著しく崩れていることが判明した場合は、次のステップとして「咬合治療」を検討します。
特定の歯だけが強く当たっている部分をわずかに調整したり、必要であれば、全体の噛み合わせを根本から整えるための「矯正治療」をご提案させていただくこともあります。
あごの土台を整えた上で、最終的に長く安定して噛める環境を作ることが大切です。
顎関節症治療のリスクと副作用について(医療広告ガイドラインに基づく表記)
顎関節症に関するよくある質問(Q&A)
